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今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社文庫)

今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社文庫)

  • 作者: 岡本 太郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫

1954年に発行された、岡本太郎によって書かれた大ベストセラー。
「この本の中で、あなたはかつて耳にしたことがない、まったく思いもかけないこと、いままでの常識とは正反対のことばかりを聞かれると思います。」という序文で始まる。芸術論だけでなく、「芸術」=「生きることそのもの」という観点から、「生きること」に関しても多くの比重が当てられている。「芸術には興味がない」という人ほど、読み始めると熱中するのではないだろうか。
この本の初版発行から50年以上が経過しているようだが、今もってこの本や岡本太郎が支持を得ているのは、時代が変わっても人間の本質が普遍であることの証拠かもしれない。
ちなみに、発明も技術思想であり、技術は芸術と同じく「アート」である(”prior art”は法律用語であり、合衆国憲法第1章8条でも発明は「art」である)。よい発明も芸術と同じで、固定観念を破ったり、常識とは逆のところから生まれることが多い。とかく人は不自由になりがちである(知らず知らずの間に自ら進んで不自由になるための考え方を選びがちである)。新しい発想が必要な発明者、特許事務所などの特許実務関係者、法曹関係者、高校生、大学生などにとって良い本ではないかと思う。
よい週末を。
椿特許事務所
[弁理士TY]

Post Author: tsubakipat