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平成20年(行ケ)第10305号審決取消請求事件
1.本願発明と引用発明との対比
<本願発明>
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【請求項1】
合成樹脂層を含む積層体からなる包材(1)をチューブ状とし、該チューブ状の包材(1)を、加熱機構(2)を有する開閉自在な一対の加圧部材(3,5)を用いて、液面下で横断状にヒートシールするシール装置において、加圧部材の少なくとも一方の作用面に、シール帯域の容器内面側外側に隣接して合成樹脂溜まりを形成し得る溝(16)が設けられていることを特徴とする
ヒートシール装置。
【発明が解決しようとする課題】液体飲料等の内容物が充填されたチューブ状包装材料(1)を液体が存在する状態で横断状にヒートシールするシール装置において、ヒートシールを良好に行うためには、チューブの加熱・加圧によるシール時に、チューブのシール帯域から液体をできる限り排除することが必要である。
【0009】本発明の課題は、上記従来のヒートシール装置における問題を解決しうるヒートシール装置、すなわち充分な樹脂の流動があり、容器の圧縮強度を損なわないようなヒートシール装置、詳しくはチューブ内面のごく僅かな凹凸に入った液体や汚れを溶融樹脂と共にシール帯域外へ流出させて完全なシール性を達成すると共に、容器内側に流出した溶融樹脂によるヒビ割れの発生がない圧縮強度に優れたヒートシールを達成することができるヒートシール装置を提供することにある。
【0028】図6~11に示される本発明のヒートシール装置は、包材1として合成樹脂層とアルミ箔層とを有する積層体を用い、加熱機構を有する開閉自在な一対の加圧部材として、平坦な作用面を有し、内部に冷却水通路14を有する高周波コイル2を備えたシールジョー3とシーリングゴム4を有する対向ジョー5が備えられ、該シールジョー3にシール帯域の容器内面側外側に隣接して合成樹脂溜まり15を形成し得るような溝16が設けられている。
【0029】そして、図6に示されるヒートシール装置は、溝16が平坦な作用面を有する高周波コイル2の容器内面側の一部とその外側にかけて設けられており、図7に示されるヒートシール装置は、溝16が平坦な作用面を有する高周波コイル2の容器内面側外側に隣接して設けられている。また、図8には、平坦な作用面を有する高周波コイル2の容器内面側の溝16に加えて、カッティング側外側に隣接して溝12が設けられているヒートシール装置が示されている。図9~11には、図6~8に示されるヒートシール装置の高周波コイル2の平坦な作用面に突条11を有するヒートシール装置が示されている。そしてまた、図12には、容器内面側に設けられた2本の溝16が平坦な作用面を有する高周波コイル2の両外側に設けられているヒートシール装置が示されている。
<引用発明>
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【0018】
したがって、包材の互いに対向する樹脂が溶融させられ、凸部によって押されても、前記溝内に紙基材及びアルミニウムホイルが膨出することによって両包材11の対向面に滞留部が形成され、該滞留部にポリエチレン樹脂56が滞留する。その結果、樹脂の流れは阻止され、シール部分の範囲から流れ出ない。そして、シール部分において熱融着に寄与する樹脂の量を確保することができるので、接合強度が小さくなるのを防止することができる。
【0037】そして、前記凸部71より内側には第1溝73が、凸部71より外側には第2溝75が形成される。また、前記インダクタ31は冷却媒体流路90を有し、該冷却媒体流路90内に冷却媒体を通すことによってインダクタ31の温度を調節することができる。前記インダクタ31は、前記高周波電圧変換回路85(図8)によって発生させられた高周波電圧が印加されると、インダクタ31と図示しないアルミニウムホイルとの間に前記高周波電圧に対応して変化する電界が形成され、領域AR3を磁束が流れる。その結果、前記アルミニウムホイルにうず電流を発生させ、うず電流損によってアルミニウムホイルが発熱する。
【0038】したがって、前記領域AR3に対応する部分だけが熱融着に寄与し、領域AR3がシール部分Sになる。ところで、前記第1溝73及び第2溝75が形成されているので、包材11の互いに対向するポリエチレン樹脂56が溶融させられ、凸部71によって押されても、溶融したポリエチレン樹脂56がシール部分Sの範囲を超えて過度に流れ出すことがないので、接合強度が小さくなるのを防止することができる。したがって、前記第1溝73及び第2溝75を前記領域AR3の両端に形成するのが好ましいが、領域AR4、AR5のいずれの部分にも形成することができる。なお、19はシールブロックである。
【0043】このとき、互いに対向するポリエチレン樹脂56が溶融させられ、溶融させられた該ポリエチレン樹脂56が凸部71によって押され、シール部分Sの範囲を超えて流れ出ようとするが、第1溝73及び第2溝75内に紙基材54及びアルミニウムホイル55が膨出することによって両包材11の対向面に滞留部が形成され、該滞留部にポリエチレン樹脂56が滞留する。したがって、ポリエチレン樹脂56の流れは阻止され、シール部分Sの範囲から流れ出ない。
【0044】その結果、シール部分Sにおいて熱融着に寄与するポリエチレン樹脂56の量を確保することができるので、接合強度が小さくなるのを防止することができる。また、前記高周波電圧変換回路85からの高周波電圧を高くして接合温度を高くしたり、前記シリンダ27に供給される作動媒体の圧力を高くして包材11を挟持する力を大きくしたりしても、接合強度を維持することができる。したがって、シール装置のサイクルの周期を短くし、高速処理を行うことができる。
<周知例(甲2)>
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<周知例(甲3)>
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2.判決趣旨
(次回に続く)
椿特許事務所
弁理士TM

Post Author: tsubakipat