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著者の東京大学大学院での講義の内容を集成させた書籍。単なる建築の解説書というわけではなく、芸術、生きること、仕事との向き合い方などが、豊富な写真、図版とともに、話し言葉で熱く語られる。建築に全く興味がない、という人にもお薦めします。
期限、予算などの様々な制約がある中で、クライアントとの対話によって可能な限りよい作品(例えば建築物であったり明細書であったり)を作り上げる、という点では、建築家と弁理士とは通じる部分があると思う。そういうわけで、知財の世界を仕事の場とする方々にも、興味を持って読んでいただける本ではないかと思います。
さらには、組織から独立して責任を持って自分の仕事をしたい、という熱い心を持っている方にもお勧めします(私も、独立して事務所を構える前に、本書に勇気づけられました)。
今、本書をぱらぱらとめくって印象に残る部分を、以下に抜粋して記載しておきます。
「・・・やがて自分を外から見つめているような不思議な感覚にとらわれるようになり,自分のなかで何か吹っ切れたような思いがしました。
 人生というものは所詮どちらに転んでも大した違いはない.ならば闘って,自分の目指すこと,信じることを貫き通せばいいのだ,と.闘いであるからには,いつか必ず敗れる時がくる.その時は,自然に淘汰されるのに任せようと思いました.それは,「自分の本職をもって,自由を奪うものに対して抵抗していこう.自分を信じ,自分の責任で,自分の力で社会と闘っていこう」というゲリラとしての生き方を選んだ自分への意思表明でした.・・・」(p.6)
「勿論,建築家の思いとクライアントの思いは往々にして相反するものであり,時に衝突もありますが,それを互いに「対話」することにより乗り越えていく,それが「建築家」という職業です。またそのような人との出会いの中にこそ,この職業の面白さ,難しさがあるのではないかと思います.」(p.54)
生き方は人それぞれですが、心に熱いハートを宿している人であれば、本書から宝石のようなメッセージを読取るのではないかと思います。

建築を語る

建築を語る

  • 作者: 安藤 忠雄
  • 出版社/メーカー: 東京大学出版会
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: 単行本

【日記】
弁理士NM先生、昨日はノウハウを惜しげもなく提供して頂き、すばらしい講義でした。弊所でも今後、5L部門の特許査定率を上げるように、先生のノウハウを活かします(やはり、○○の活用が有効ですかね)。
Mさん、Sさん、Iさん、昨日は楽しかったです。また行きましょう。
Mさん、ブログ拝見させていただきました。今後参考にさせていただきます。忙しいと思いますが、知財実務の研究を続けましょう。また12月の話、誠におめでとうございます。今度遊びに行きます。
Iさん、体調管理はしっかりと。はやく奥さんもらえよ。(人のことを言えないが)
TMさん、若いうちはたまにはお洒落な店にも行くように・・。ドラフティング研修、7月中に企画します。
椿特許事務所
弁理士TY

Post Author: tsubakipat