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進歩性判断におけるいわゆる「商業的成功」について
[進歩性]
いわゆる商業的成功について、「進歩性検討会報告書2007」(平成20年3月)には以下の記載がある。
『(3)いわゆる商業的成功について
事例3のように、商業的成功をもって本願発明の進歩性を肯定する主張がなされることがある。しかし、一般に商業的成功は、本願発明の特徴に基づくものではなく、むしろ製品の内容、価格、マーケティング、宣伝等々、他の要素に左右される場合がほとんどである。そのため、商業的成功と本願発明の特許性についての因果関係が十分に立証されれば当該主張が採用される余地は残されていると思われるものの、現実的にはきわめて困難であると考えられる。』
【考察など】
(1) 平成17年(行ケ)第10744号(知的財産高等裁判所第2部)判決文抜粋
「・・・製品の販売において商業的成功を収めるかどうかは,発明の内容のほか,製品の内容や価格,宣伝広告の方法などに左右されるところが大きいし,また,ライセンス契約を締結するかどうかについても,発明の内容のほか,対価の額,製品の内容や価格,両会社の置かれた状況などに左右されるものと考えられるから,商業的成功を収めているからといって,必ずしも発明に進歩性があるということはできず,その有無の判断は,引用例との対比により,厳密になされるべきものである。」
(2)但し、発明の進歩性を認めるべきか否かの判断においては、特許出願人側と第三者側との利益考量を行なうべきであり、実務において商業的成功は、審査官や裁判官の心証形成のための補助的な材料にはなると思われる(1つのbargaining chipとしての役割)。
(3)MPEP716.03(b) Commercial Success Derived From Claimed Inventionより抜粋
 ”In considering evidence of commercial success, care should be taken to determine that the commercial success alleged is directly derived from the invention claimed, in a marketplace where the consumer is free to choose on the basis of objective principles, and that such success is not the result of heavy promotion or advertising, shift in advertising, consumption by purchasers normally tied to applicant or assignee, or other business events extraneous to the merits of the claimed invention, etc. In re Mageli, 470 F.2d 1380, 176 USPQ 305 (CCPA 1973) (conclusory statements or opinions that increased sales were due to the merits of the invention are entitled to little weight); In re Noznick, 478 F.2d 1260, 178 USPQ 43 (CCPA 1973). ”
※extraneous to:~とは無関係で
[TY]

Post Author: tsubakipat