2014年2月20日に宮城県名取市増田小(児童888人)で行われた、日本弁理士会による知的財産権に関する出前授業にて、弊所石川弁理士が講師を務め、河北新報社様の記事にて紹介されました。
http://www.kahoku.co.jp/news/2014/02/20140221t15021.htm
(以下、河北新報社様WEBページより抜粋)
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出前授業、地元へ恩返し 名取・閖上出身の弁理士石川さん
6年生の教室で発明工作などを通じて知的財産権の重要性を教える石川さん(中央)
宮城県名取市増田小(児童888人)で20日、日本弁理士会による知的財産権に関する出前授業があり、東日本大震災で両親を失った同市閖上地区出身の男性が教壇に立った。知的財産権や特許制度の理解を深めることが被災地の将来の発展に役立つとの思いから、今後も東北各地の学校に出向いて授業を続ける考えだ。
男性は大阪府の弁理士石川竜郎さん(38)。仲間の弁理士と3人で同校を訪れ、6年生計112人を対象に、特許や実用新案など知的財産権の意味と大切さを説いた。
スポーツ観戦時に紙コップとポップコーンを持つと両手がふさがって応援しにくい例を挙げ、子どもたちに新しい容器を開発する発明工作にも挑戦してもらった。
石川さんは震災時、閖上6丁目の実家に帰省中で、父邦男さん=当時(78)=、母中子(のりこ)さん=同(70)=と家にいた。激しい津波が家を襲い、石川さんは濁流にのまれて大けがを負いながらも救助された。中子さんは後日遺体で見つかり、邦男さんは行方不明になった。
「被災地のために自分に何ができるかを自問した」と石川さん。日本弁理士会が10年ほど前から小中高校で開催している知的財産の授業が東北ではほとんど開かれておらず、地域間格差の是正が必要と考えた。関係者に働き掛け、復興支援の一環として東北での授業拡大が決まったという。
石川さんは「東北は本社機能や工業地帯が少なく、弁理士もそれほどいないため、知的財産権になじみが薄い」と現状をみる。「子どもたちを啓発することで、将来大人になったときに特許を取って東北の産業を発展させるような活躍をしてほしい」と期待する。
震災時のけがで脚にはしびれが残っているが、「世話になった被災地の方々に恩返しするつもりで頑張りたい」と話す。日本弁理士会は新年度、東北の10~20校程度で授業を開催する予定だ。
2014年02月21日金曜日