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H21年度 近畿知財戦略本部事業 中小・ベンチャー企業向け知的財産セミナー(KIP-NETセミナー) 中級
主催 特許庁,近畿経済産業局,近畿知財戦略本部
協力 日本弁理士会近畿支部
発表者 弁理士  椿 豊
テーマ 「拒絶理由通知への対応-物理(電気・機械)編 ~強い権利を効果的に取得するために~」
http://www.chosakai-kinki.jp/v-seminar09/100128/100128.htm
先日は、標記セミナーにたくさんの方にご参加頂きまして、ありがとうございました。
セミナー後に質問を頂きましたので、テキストにプリントされていなかった、スライドNo.31 「最新の情報とその利用(1)③」、「意見書の例」の内容に関し、補足としまして以下に記載しておきます。
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・意見書の例
【事案】
–本願発明A+B+C 
  (引例1:A+B、引例2(または周知技術):C’の場合)
以下の主張を考える。
① (CとC’の差異が主張できる場合)
   Cはいずれの引例にも開示も示唆もされていない旨(注意:Cに関しては、請求項の用語を使って説明すること)、およびCを備えることの有利な効果(本願発明では、構成Cを備えることにより、質的な(または量的な)効果がある旨)
② 引例1と2は技術分野が違うので、引例1と2を組み合わせることは当業者にとって困難である旨
③ 引例1と2を組み合わせるには阻害要因があるので、引例1と2を組み合わせることは当業者にとって困難である旨

④ 本願発明の解決しようとする課題(および課題から手段に至るプロセス)は、引例に開示されていなく、周知でもない旨。
  →A+BにC’を採用することは当業者にとって困難である旨、また、それがいかに困難なことであるか(困難であったか)を説明する(明細書にも発明に至るまでの過程を詳しく書いておくことが望ましい)

⑤ 故に、本願発明に想到することは当業者にとって困難であり、本願発明は特許法第29条第2項に該当しない旨。
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【コメント】
上記④などは、スライドNo.28の「熱意」に入るものでもあります(議論において提示すべきテーマである、権利化の「必要性」と「許容性」のうちの「必要性」の部分の議論となります)。
また講義でお話ししましたが、審査官はどういったときにどう考えて特許査定とするのか(審査官の立ち位置)を理解することや、審査官と波長を合わせること(意思疎通のレベルを上げること)は、よい中間処理のために必要不可欠なことです。
【その他】
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椿特許事務所
弁理士TY

Post Author: tsubakipat