いわゆるソルダーレジスト「除くクレーム」事件について、神谷恵理子先生がKTK(関西特許研究会)の判例研究班で発表されるとの通知を受け、出席させて頂いた。
本事件では複数の論点があるが、29条の2関連では、「オレフィン重合用固体触媒事件」(平成13年(行ケ)464)と本事件との対比が行なわれ、29条の2における「実質同一」の判断について議論が行なわれた(「除くクレーム」事件でも、先願と後願で開示された発明とが、「実質同一」といえるのではないか、など)。
登録商標をクレームに用いることについて、現実問題としての商標と物質とを対応づけることの困難性、発明の外縁が特定されるのかという問題、侵害時のイ号との対比における問題点、侵害被疑者の取りうる策などが話し合われた。
補正・訂正の範囲に関する論理づけに関しても、議論が行なわれた。
従来からしばしば言われるように、化学関連発明と他の分野の発明とでは、「技術的思想」の捉え方が異なる部分などあり、そういったことを再認識する意味でも興味深い会合でした。
神谷先生、班長、出席者の皆様、ありがとうございました。懇親会も楽しかったです。
椿特許事務所
弁理士TY