【個人メモ】
シーズ
〔和 seeds〕
企業が消費者に新しく提供する新技術・材料・サービス。
ニーズ
[needs]
必要。要求。 「消費者の―にこたえる」
(以上、三省堂「大辞林 第二版」より引用)
シーズ側のみに着目した企業活動(技術開発)でなく、ニーズにも目を向けるべき、と言われる。また、「ニーズ」は創り出される場合がある点も考慮すべきである(「言われてみると確かに必要だ」と需要者が思うものなど。エコブーム関連など)。
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・ニーズを重視した特許出願
(1)数年先~20年先(特許保護期間内)における社会構造の変化、技術の進歩の推察
(2)その中で需要者が将来必要となってくるであろう商品・サービスの検討
(3)それを実現化するための実施例の創出
・特に、サービスの提供・管理の分野において、ここ数十年はコンピュータなど情報機器の使用が一般的であると思われるので、「コンピュータシステム」、「ソフトウェア」としての側面から見た特許出願を検討する。
・ある程度「夢のような話」であった方がよい(実際に現在われわれが用いる技術は、20年前の人から見ると夢物語である)。
【弁理士の関与】
・そのような特許出願においては、36条クリアのために弁理士の専門知識が役立つ(どの程度まで特許として認められるのか、どのような実施例を準備するとよいのか、といった判断のスキル)。
・「アイデアレベルの話」を出願(実施例はできたら複数のもの)に結びつけ、特許権に発展させる能力(そのような特許は基本特許となり、強力である場合が多い)。
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・シーズをカバーするニーズ型の特許出願でパテントポートフォリオを形成する場合
(1)新技術・材料・サービスに基づいて、数年先~20年先(特許保護期間内)で需要者が求めるであろう応用技術(応用例)、技術応用製品、付属装置、付属機器などを検討する(需要者ニーズの検討)。
(2)新技術・材料・サービスに基づいて、その新技術などを実施するために必要となる更なる技術、生産設備、システム、装置、道具、手法(方法)などを検討する(実施者(メーカー)ニーズの検討)。
上記(1)、(2)からよいものを選び、パテントポートフォリオを形成する。(特許は束になることでさらに強力になる。)
【弁理士の関与】
・法律・実務の不知などにより、技術者や特許担当者がこれまで特許出願をあきらめていた技術的思想(「そんなものは特許にならないでしょう」、「つまらないアイデアですよ」、「誰でも考えつきますよ」とされていたアイデアなど)を権利化にもってゆくスキルが役立つ。(実際そのような特許は、強い場合が多い。)
・第三者にとって脅威となるような、効率的な(コストパフォーマンスの高い)パテントポートフォリオを構築するスキルが役立つ。(29条、29条の2、39条、37条などを考慮する。)
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・外国出願の検討
何かとコストが発生するため、
(1)早期審査請求を行なって審査結果を早めに得て、ある程度の権利化の目星を付けた後に外国出願をするかどうか考えること、
(2)日本語による国際特許出願(PCT出願)によって検討期間を確保すること、
(3)場合によってはダイレクトにPCT出願をすること
など、各種検討する。
椿特許事務所
弁理士TY