覚書としてメモしておく。
(1)本年10月1日から、特許庁にて特許出願の「スーパー早期審査」の試行が開始される。
(2)スーパー早期審査申請の効果
申請から一次審査までの期間が1ヶ月以内となる。
出願人・代理人の応答期間は1ヶ月(在外者の場合は2ヶ月)以内、更に応答から二次審査までの期間は1ヶ月以内とされる。
一般に、早期の事業化を目指す発明やライフサイクルが短い発明などについての申請が効果的かと思われる。
(3)申請の条件
(ア) 出願審査の請求がなされていること(申請と同時でもよい)
(イ) 審査着手前の出願(OA発行前)であること
(ウ) 以下の(1)から(3)のいずれの要件も満たすこと。
(1) 「実施関連出願」(近い将来に実施予定でもよい)、かつ「外国関連出願」であること
(2) スーパー早期審査の申請以降のすべての手続をオンライン手続とする出願であること
(3) 国際出願の国内移行出願(DO出願)ではないこと
(4) 「早期審査に関する事情説明」の記載例(特許庁HPより引用)
(4-1) 例1
【早期審査に関する事情説明】
1. 事情
スーパー早期審査を希望する。
請求項1に記載された○○○○制御装置を用いた○○○○を平成○○年○月から製品名「○○○○」として製造・販売している。
また、欧州特許庁及び米国特許商標庁へ出願を行った。欧州特許庁への出願の出願番号は○○○○○○である。また、米国特許商標庁では既に特許になっており、米国特許公報の番号は○○○○○○○○である。
よって、当該出願は実施関連出願であり、かつ外国関連出願である。
(4-2) 例2
【早期審査に関する事情説明】
1. 事情
スーパー早期審査を希望する。
請求項○○に記載されているように、○○○○の点を○○○○した○○○○を取り付け、○○○に○○○○を設けた○○○○○を平成○○年○月より生産開始する予定の実施関連出願である。
また、欧州特許庁及び米国特許商標庁へ出願を行った。欧州特許庁への出願の出願番号は○○○○○○である。また、米国特許商標庁では既に特許になっており、米国特許公報の番号は○○○○○○○○である。よって、当該出願は実施関連出願であり、かつ外国関連出願である。
(5)その他
・スーパー早期審査の申請を行う場合、「先行技術の開示及び対比説明」として、先行技術調査を行った結果、及び、発見された先行技術文献との対比説明を必ず記載すること(独自の調査結果、外国サーチ結果など)。
・分割出願である場合、【早期審査に関する事情説明】の中に、「3.分割の実体的要件を満たすことの説明」の欄を設け、分割の実体的要件を満たすこと等の説明等を記載すること。
・先行技術文献は原則提出しなければならないが、必ずオンラインで提出すること(全ての手続きをオンラインで行なう必要がある。例えば拒絶通知の受領なども)。
・詳細は、特許庁HPから。
http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/souki/supersoukisinsa.htm
【日誌】
所用で、老舗のN特許事務所を訪問させて頂く機会に恵まれた。N特許事務所は、お洒落なエリアに立地し、きれいなオフィスである。チームワークもいい感じなんだろうなあ、と思う。所長のN先生の仕事ぶり、O先生の仕事ぶりも拝見させて頂く。習うところが多かった。
椿特許事務所
弁理士TY