某月某日
日本弁理士会の会務の仕事で、東京霞が関の弁理士会館ビルの中を隈なく見学させて頂く機会があった。日頃は会議室あたりにしか立入る機会がないので、日本弁理士会の奥深くを見ることとなり、新鮮な気持ちになった。実は10年以上前にも一度、全ての部屋を見せて頂く機会があったのだが、当時は会員(弁理士)の数も少なく(また、弁理士会事務局スタッフの方々の人数も少なく)、知財が今ほど注目されていなかったこともあって、ビルも広々、ムードものんびりとしていた印象があった。
近年での会員数の増加(10年前と比べると会員が2倍以上となった点)や、法定の実務修習制度や研修制度が始まったこともあって、処理すべき事務は、種類・量共に激増しており、また大勢の人員が集まることができるスペースを定期的に確保する必要が生じている。現時点で解決、改善すべき事項が多々あることは勿論のこと、今後のさらなる会員数の増加などを見越して、一時しのぎの政策ではなく、将来の長期にわたった日本の知財戦略をサポートする組織としてのインフラ(設備)の構築を考える必要があることを実感した。(勿論、様々な解決策が考えられ、会員間での活発な議論を行なうことは必須になってくるものと思う。特に、今後の弁理士会を担う世代の方々の議論への参加が重要かと思う。)
日本弁理士会を運営して頂いている事務局の皆さん、そして会務に当たられている先生方のお陰で日々の弁理士業務を進めることができていることに改めて感謝します。
【日記】
デビッド・リンチ監督の「インランド・エンパイア(Inland Empire)」を見る。「Inland Empire」がロサンゼルス近くの地名であることを初めて知る。ハリウッド映画の主役に抜擢されたニッキー・グレイス(ローラ・ダーン)が映画の撮影を進めていくうちに不可解な事件に遭遇し始め、現実の世界と映画の世界とが混ざっていってどっちがどっちなのかわからなくなってゆく・・というストーリー。映画の中では時間軸がめちゃくちゃにされており、また、映画のなかの映画のシーンと映画の中の現実のシーンとが容易に区別できないように描かれているため、難易度の高い映画となっている。
「ツインピークス」の中盤以降の世界が好きだった人などにはお薦めの映画かと思う。観客の心を不安にさせる映像・音楽と、あくの強い登場人物。夢の中で見たようなシーンは、デビッド・リンチ監督の頭の中を見るよう。
椿特許事務所
弁理士TY